テクニカル分析1 チャートは何を見る?チャートの種別の選び方
今回は、テクニカル分析の第一歩、チャートの選び方です。
私は、トレーダーが最も大切に扱うべきものは、チャートだと思っています。
もちろん、ファンダメンタル分析も重要ではありますが、トレードに使えるレベルのファンダメンタル分析を、私を含む”素人”が行うことは困難です。
ですので、私もトレードをする際に、大きな経済の流れ、景気、様々な経済指標等を参考にすることはありますが、いわゆるアナリストのレベルでこれらを解釈し、チャートの右側を照らすものとして使うことは難しいと思っています。
一方で、日々、一瞬一瞬世界中のどこかで取引された「結果」が集約されているチャートには、その時のファンダメンタルズも、テクニカルも、すべての情報が「結果」として反映されています。
チャートというのは、ぱっと想像できるものでは株価の推移を折れ線グラフにしたものでしょうか。以下のようなものです↓
しかし、チャートの世界は極めて奥が深く、またその手法には正解はありません。
トレーダーが100人いたら、100とおりのチャートの使い方があると言っても過言ではないでしょう。
本稿では、いち職業トレーダーである私の考える、チャートを見るときの「ポイント」をお伝えしたいと思います。
【チャートの見方4ステップ】
1.チャートの種別を選ぶ
2.「足」の長さを選ぶ→変化させていく
3.テクニカル指標を当ててみる、レジスタンス/サポートラインを引いてみる
4.「ひっくり返す」
順番に解説していきます。
1.チャートの種別を選ぶ
チャートは、大きく3つの種類を覚えましょう。
まずは、同日の日経平均株価のチャートを、それぞれの表示形式でキャプチャしました。画像で見てみましょう。
③バーチャート
同じ「日経平均株価」を表していますが、見た目はだいぶ異なります。
結論から言いますと、②のローソク足 を使うようにしましょう。
以下、一日単位で値をプロットしたチャート(いわゆる「日足」)の前提で読んでください。「足」については次の記事で紹介します。
それぞれの特徴は以下のとおりです
②ローソク足チャート:毎日の「始値、日中高値、日中安値、終値を1本のローソクで表し、色で価格上昇/下落を表したもの」
③バーチャート:毎日の「始値、日中高値、日中安値、終値を1本のバーで表したもの」
②ローソク足を選ぶ理由は至極単純です。最も情報量が多く、最も見やすいからです。
①ラインチャートは、日々の終値しか表現しておらず、データが不足しています。その日、最大でいくらまで買われた(価格が上がった)のか、どこまで売られた(価格が下がった)のか、開始から終了にかけて上げたのか下げたのか。こうしたデータが得られません。
②ローソク足と③バーは、得られる情報量はほぼ同じですが、色による見分けというファクターで②ローソク足が有利です。
その日の始値より終値が高かったのか、安かったのかで色分けがされることから、チャートをぱっと見ただけで上げてるのか下げてるのかが一目瞭然です。
また、「ローソク足パターン」というテクニカル分析手法が発達しており、そうした分析を使える意味でも、ローソク足を選んでおけば間違いないと思います。
少し長くなったので、ローソク足チャートの具体的な見方と「ローソク足パターン」の紹介は次回以降に。
要約:チャートはローソク足がベスト!