テクニカル分析3(補足) TDシーケンシャルを無料で使ってトレードする方法(MT4へのインディケーター追加)
前回の記事では、おすすめテクニカル分析手法として、TDシーケンシャルとローソク足パターンをお伝えしました。
私は、これらのテクニックと、この後の記事で紹介するMACD、フィボナッチリトレースメント、移動平均線等を組み合わせてトレードエントリーポイントを検討しています。
これらに限らず、日々チャートを見ながら様々な指標を用いるのですが、大体の指標は、証券会社やFX会社が提供しているFX取引ソフトで無料で使えることができます。
ですが、私が好んで使うインデックスのなかで唯一、TDシーケンシャルだけは証券会社やFX業者のソフトウェアに無料で入っていることはほとんど無いと思います。
ですが、世界には頭が良くて親切なひとがたくさんいて、MT4やMT5といったFXトレードのソフトウェアに無料インディケータを提供してくれています。
MT4 https://www.metatrader4.com/ja
MT5 https://www.metatrader5.com/ja
これらの違いは、ざっくり言うとMT4の方が古く、動作も遅いんですが、EA(自動売買システム)やカスタムインディケーター(世界中の作者が作ったテクニカル分析指標)の数が多い。ユーザー数も多い。
MT5は新しく、動作も快適だが、新しいだけあってEAやカスタムインディケーターの数が少なめ。
という違いがあります。
個人的には、ユーザー数の多いMT4をインストールしておけば間違いないかなと思います。以下に、追加コストなくTD Sequentialを使えるようにする手順を記載しますので、参考にしてみてください。
ステップ1.口座開設
まずはMT4/MT5が使えるFX業者で口座を開設する必要があります。
口座開設後、トレードシステムのMT4に無料のTDシーケンシャルを導入すれば、追加コストなしでTDシーケンシャルを使ったトレードができることになります。
MT4が使えるFX業者はたくさんありますが、私はXM Tradingを使っています。
ここをお勧めする理由は前回記事で記載のとおり。完全日本語サポート、ゼロカットシステム等、初心者に非常に優しい仕様となっているからです。
まずはここで、MT4の口座を開設します。
口座開設で難しいことは特段ありません。すべて日本語ですし、画面の説明に沿って氏名、住所、電話番号、メールアドレス等を入力し、身分証明書の写真をサイト内からアップロードすれば手続きは完了します。
解説の動画もありました。
https://www.xmtrading.com/jp/mt4#
ステップ2.MT4へのTDシーケンシャルの導入方法
MT4へのTDシーケンシャルの導入は簡単です。以下に画面キャプチャをつけておきますので、このとおり設定すれば大丈夫です。
※ここから先の作業は、自己責任にてお願いします。これにより生じたいかなる損失等について責任は負いかねますのでご了承のうえ、セッティングしてください。
①TDシーケンシャルのカスタムインディケーターをダウンロード
abysse というサイトから、名前順でインディケーターを検索
→Tで始まるインディケーター https://www.abysse.co.jp/mt4/indicator_name_t.html
この中に、TD Sequential.mq4 があるので、右クリック→対象をファイルに保存 から、自分のPCにダウンロードしてください。デスクトップで構いません。
②TD SequenatialをMT4に適用
XM Trading MT4を起動
〇ファイル→データフォルダを開く→MQL4→Indicators とフォルダを開き
〇Indicatorsフォルダの中に、①でダウンロードした「TD Sequential.mq4」を保存
〇MT4を再起動し、画面左側ナビゲーター→インディケータ→TD Sequential が追加されていることを確認
〇あとは、上図の赤枠内「TD Sequential」を、適用したいチャートの上にドラッグアンドドロップで適用することができます。
適用した結果が↓のキャプチャ
非常に簡単に、MT4にTD Sequentialを適用することができました。
私流TDシーケンシャルでのトレードのルールをおさらいすると、
セットアップの9orカウントダウンの13 を待って、トレンド転換を確認してからポジションを取る。
もちろんこれだけを使っていると、ダマしにやられる可能性があるので、TD Sequenatial以外の様々な指標も合わせてチェックして、自分の「ビュー」を育ててからトレードするよう、心がけてみてください。
今回は、MT4の口座開設と、MT4へのTD Sequentialの適用方法についてご紹介しました。
テクニカル分析3 おすすめテクニカル分析手法(1)TDシーケンシャル、ローソク足パターン(ダブルトップ/ボトム)、三角持ち合い、サポート/レジスタンス)
第一回の記事はこちら
第二回の記事はこちら
第1回はチャートの種別、第2回は足の選び方を紹介してきました。
今回はテクニカル分析を行うにあたり、おすすめの分析手法を紹介したいと思います。
世の中には多種多様、山ほどの分析手法があります。
まず冒頭でお断りしておきたいのは、「これをやれば勝てる」という分析手法はありません。いくら丁寧に、的確に分析したとしても、マーケットは生き物です。その通りになるはずがないんです。
テクニカル分析で目指すことは、できるだけ勝てる確率を上げる ことでしかないということをまずはご理解いただきたいと思います。
そしてもう1点、投資は自己責任です。どんなチャートを見て、どんな分析をして、どんな取引をするかは、すべて自らの判断で行ってください。誰かが買うと言ったから買うとか、そうした人の意見に乗っかったトレードはしないほうが良いです。
買うと言ってた人が本当に買ってるかなんて分からないですよ。買うと言ってて、思いっきり売ってるかもしれない。マーケットはそういうところです。
これらを前提に、私がFXをやるときに特に好んで使っているテクニカル分析手法をいくつかご紹介したいと思います。
これらを参考に、これを読んだ方それぞれが、独自に自分のやり方を研究してもらえると良いかと思います。
おすすめテクニカル分析手法 目次
①TDシーケンシャル(おすすめ!)
②ローソク足パターン(ダブルトップ、ダブルボトム、三角持ち合い、サポート/レジスタンス)
③MACD
④フィボナッチリトレースメント
①TDシーケンシャル(おすすめ!)
TDシーケンシャルは、トム・デマーク(Thomas R DeMark)という人物が作り上げたテクニカル指標です。このデマークという人物、テクニカル分析の世界では超有名人。
あのポールチューダージョーンズのブレーンとしてチャート分析の知見を提供したことで知られています。
そして、このTDシーケンシャルという指標は、価格トレンドの転換点を明示的に示すテクニカル指標として、非常に有用です。(しかも結構な高確率で当たる)
相場の天井はどこ、底はどこ、というのはマーケットで生きる人間が永遠に取り組む課題ですが、この指標はそれをドンズバ「いまです」と簡単な数字で示します。
使い方は簡単です。
9と13というふたつの数字を覚えておいて、チャート上で9と13を観測したらトレンド転換の兆候を待ち、転換したと感じたらポジションをとる。
細かいロジックの説明はさておき、この指標がどのようにワークするのか、まずはチャートのキャプチャを見てください。
チャート中の緑の数字がセットアップと呼ばれる1から9のカウント、赤の数字がカウントダウンと呼ばれる1から13の数字です。
セットアップの9とカウントダウンの13 このふたつだけ覚えておけばよいです。(カウントダウンの9はスルーして、13が出るのを待ってください)
9になったときはトレンドが一旦お休みで調整が入るとき、
13になったときは、もっと大きく中長期のトレンドが転換するときを示しています。
上記チャートは、上昇局面にあって、下向きの赤い矢印が高確率で調整のポイントを当てています。つまり、上昇局面で9が出たらショート、ほどほどで利食っておいて、また9が出たらショートというように売買を回転させていくイメージです。逆に、下落局面で9や13が出たらロングです。
ただし、もちろんこの指標は万能ではなく、特に「強いトレンド」があるときには、9でも調整されず、13でもトレンド転換せず、一方向にチャートがグイグイ伸びていくことがあります。↓のチャートのような場合です。
真ん中やや左側、強い上昇トレンドの際に、セットアップの9もカウントダウンの13も観測していますが、ひたすら上げています。
なので、大切なのは、「トレンドの転換を確認してからポジションを取る」ということです。 獲得Pipsは減少しても、指標のダマしをなるべく回避しつつ、リスクを抑えてリターンを確保していくことが重要です。
このように、非常に有効な指標であるTDシーケンシャルの難点は、ライセンス料が高いのか、そこら辺の証券会社のアプリで無料で使えないということです。上のような「超ざっくり」解説ではなく、きちんとどういうものか知りたければ、まずは彼の著書を読むしかないです。↓
この本、内容は素晴らしいのですが、とにかく日本語が難解です。
さっと読んで理解はできません。静かに、日本語の繋がりを意識しながら、気合を入れて読む必要がありますが、それだけの価値はあると信じています。
そして、このTDシーケンシャルを無料で使う方法もあります!
それは次回の記事で紹介します。↓書いたら、ここにリンク張ります。
②ローソク足パターン(ダブルトップ/ダブルボトム、サポート/レジスタンス、三角持ち合い)
これはとても有名ですね。ローソク足チャートで、「ある固有の値動きが観測されると、高確率で次はこうなる」という経験則です。
この、「とても有名」ということが重要です。
とても有名→いろいろなトレーダーや投資家が見ている→あるパターンが出た時、見ている人が多いほど、その経験則の方向にポジションを取る人も多い→経験則が「現実」になる
という循環が発生するからです。
個人的には、表題に書いた4つは結構信頼度が高いなぁと感じています。
そのほか、もう山ほどこうしたパターン分析の定石がありますが、今回はまさに基本中の基本かつ、個人的に好みなパターンを紹介します。
●ダブルトップ/ダブルボトム
その名のとおり、チャートで二つの山頂(上げ局面)や二つの谷底(下げ局面)を観測したのち、それを突き破れずにトレンドが転換(天井/底)となるチャートパターンです。
ダブルトップを形成後、二つの山頂の間の谷(ネックラインといいます)を割り込むと、そこからは強い売りのサイン。
逆に、ダブルボトムを形成後、二つの谷の間の山頂(ネックラインといいます)を上抜けるとそこからは強い買いのサインになります。
このチャートは典型的なダブルトップ直後にダブルボトムを形成し、そこからは強い上昇トレンドに乗っていくパターンとなっています。
●サポート/レジスタンス ライン
テクニカル分析のまさに王道が、サポートライン、レジスタンスラインだと思います。価格の下値を支える何らかの直線がサポートライン、上値を押さえる何らかの直線がレジスタンスラインと呼ばれています。日本語では、支持/抵抗 線といいます。
サポートとレジスタンスをどう引くか、これはまさにトレーダー各自のセンスに委ねられます。
自分的に「ここサポートだ!」と思ってみてても、あっさり抜けることなんてしょっちゅうです。
一方で、きれいにサポートで支えられ、レジスタンスで押さえられ、という教科書どおりの値動きを繰り返す時もあります。
これは、サポート/レジスタンスの考え方が、まさに王道であり、世界中で多くのトレーダーに支持されているからこそ、同じことをしているトレーダーの数も多く、結果としてトレーダー達の思った通りの値動きが後付けで現実化しているということだと思います。
ぜひ、多くのチャートに触れ、多くのラインを引いてみて、自分なりの勘所を育ててほしいと思います。
●三角持ち合い
サポート/レジスタンスの発展形として、三角持ち合いがあります。
通常、チャートは価格の上昇と下落を繰り返しながら動いていきますが、三角持ち合いとは、価格の上下動の幅がだんだん狭まってきて、三角形を形成していくようなパターンです。
※上のサポート/レジスタンスのところで示したチャートも三角持ち合いです。
この三角形を突き破る(ブレイクするといいます)と、そこから先強い価格トレンドが出るといわれており、トレーダーも注目することが多いチャートパターンといえます。
三角持ち合いには、大きく分けて3パターンあるといわれています。
チープですけど、エクセルでしこしこ作ったので勘弁してください。。。
→下値は水平なサポートラインで支えられながら、上値は右下がりのレジスタンスラインに押さえられて、上値を徐々に切り下げてきている状態です。
これは、下値のサポートラインをブレイクすると、下げトレンド継続で大きく値を下げると言われています。
→上値は水平なレジスタンスラインで押さえられ、下値を右上がりのサポートラインで支えられながら、下値を徐々に切り上げてきている状態です。上値のレジスタンスラインをブレイクすれば、上げトレンド継続で大きく値を上げると言われています。
上値は右下がりのレジスタンスラインで押さえられ、下値は右上がりのサポートラインで支えられ、上値を切り下げ下値を切り上げて値幅を徐々に狭くしてきている状態です。これは売り買いが均衡しており、何らかの材料が出てその均衡が崩れた瞬間にその方向へ動いていく可能性があります。どちらにブレイクするか、注意深く見守る必要があります。
本稿のまとめ
本稿では、個人的なお勧めテクニカル指標として、TDシーケンシャルとローソク足分析をご紹介しました。
テクニカル分析は必ず勝てる手法ではなく、「勝てる確率を少しでも上げるための道具」であることを理解し、自分なりの手法の組み合わせを育ててほしいと思います。
次回以降も引き続き、私が好んで用いているテクニカル分析の手法をご紹介したいと思います。よろしくお願いします。
最後に
まずはトレードをすること、少額からでも「自分のカネが増えるか減るかの判断を自分ですること」の経験を積んでいくことが、何よりも重要です。
まだFXの口座をお持ちでないかたは、これを機にまずは口座開設だけでも行ってみることをお勧めします。
そして、自分なりにチャートを吟味し、ニュースへのアンテナを高くし、ポジションを持ってみること。
そのポジションが値動き次第で勝ったり負けたりすることへの恐怖と期待の交錯を経験すること。これが上達への近道だと思います。
私がお勧めするFX業者は、みんな大好きXM Trading です。
バナーにある3000円の取引ボーナスもそうですが、
・完全日本語サポート
・自分が入金した金額以上の損失は被らない「ゼロカットシステム」
→レバレッジをかけて取引して、例えば10万円入金して30万円損して、口座残高が-20万円になっても、口座残高をゼロに戻してくれるサービス です。
結果して、自分が入金した10万円までしか損をせず、高いレバレッジを利用して多くの収益を狙うことが可能です。詳細は別の記事で紹介したいと思います。
・MT4やMT5といった無料の取引ソフトウェアを利用して、EA(自動売買トレード)や、様々なインディケーター(本記事で紹介したTDシーケンシャルも使えます!)を活用することが可能
等の多くのメリットがあります。
XM Tradingについては別の記事で口座開設のやり方等の紹介をしたいと思います。特にゼロカットシステムは非常にありがたいシステムなので、非常におすすめできる業者です。
テクニカル分析2 チャートは何を見る?チャートの足の選び方
前回の記事はこちら。チャートは「ローソク足」を使え!でした。また、ローソク足の具体的な見方まで解説しています。
前回の記事中に記載しました
【チャートの見方4ステップ】
1.チャートの種別を選ぶ
2.「足」の長さを選ぶ→変化させていく
3.テクニカル指標を当ててみる、レジスタンス/サポートラインを引いてみる
4.「ひっくり返す」
より、本稿では
2.「足」の長さを選ぶ→変化させていく
について記載します。これは、トレードへの入り方に関する議論です。
(1)チャートの足(あし)とは何か
チャートには、「足」があります。以後、ローソク足で説明します。
チャートの「足」とは、端的に言うと、「その1本のローソクが説明している時間の幅」です。
具体例を見てみましょう。以下の画像は順に、ドル円の月足、週足、日足、時間足、10分足、5分足 です。(キャプチャ大変でした)
これが何を意味しているか。
月足10年のチャートは、過去10年間の値動きを、チャート1本を1か月分として描いたものです。
週足5年は、過去5年間の値動きを、チャート1本を1週間分として描いたものです。
日足1年は、以下略
つまり、「足」とは、ローソク足チャートの陽線or陰線1本が、どれくらいの時間の値動きを説明しているか ということです。
下図はローソク足チャートの見方の復習です。
この、始値から終値までの期間が1か月なら月足、10分なら10分足ということです。
証券会社やFX会社のサイトにログインして、自分の取引する通貨を表示したそのまんまのチャートだけ見ていても、その通貨の「現在置かれている状況」を正確に把握することはできません。
この、「足」を変化させ、様々な時間軸で通貨の値動きをとらえることで、「現在の置かれている状況」を把握し、その先の値動きを自分なりに推測する「ビュー」を作ることが可能になるのです。
(2)足の活用法 ~トレードへの「入り方」と「ビュー」~
皆さんは、トレードをするとき、どのようなタイミングでどのようにトレードするか検討しますか?
サラリーマンなので、昼休みにスマホでチャートを見て考えるという人、
夜、子供を寝かしつけた後、PCで証券会社のサイトにログインするという人、
最近在宅勤務でぶっちゃけヒマなので、朝からPCでトレードできるという人
いろいろな方がいると思います。
どのような方であっても、私が推奨する「トレードへの入り方」は同じですし、とても単純です。
①まず長い足を見て、
②だんだん短くしていって、
③最後に自分のトレードタイムスパンにマッチする足に戻る
というものです。
私がFXをやるときによくやる、「トレードへの入り方」は、次のとおり。
①まず長い足を見る
月足→週足(10年くらい)→日足(1年)とみて、「長期的な目線で今どこにいるのか」をチェックする。
月足で、過去10年の値動きをざっくり見る。実は、いまは過去10年の値動きの真ん中あたりで、膠着している。新型コロナウイルスの影響で大きな値動きのあった2020年2月は、上下に長いヒゲの出た陽線になっている。
日足1年で、ここ1年の中で現在はどのような位置にいるかチェックする。
新型コロナウイルスによってドル円のボラティリティが大きくなったところは、大きく売られて大きく戻す谷のような形になっている。
その後、じりじりと値を下げている、小幅な下落トレンドの中にいる。
②だんだん短くしていく
日足(1年)→1時間足→30分足→10分足 をチェック。少しずつ期間を短くしていって、「今日ポジションを持つとしたら、今は買いたいor売りたいor様子を見たい のどれなのか」をとらえる。
小幅な下落トレンドの中で、基本目線はドル円の売りですが、今日はどうなのか。
1時間足で見ると、安値更新して戻す過程の中にいるように見える。
10分足で見ても、下値を切り上げながら上昇の過程にいるように見えるが・・・。
③自分のトレードタイムスパンにマッチする足に戻す
自分は、ずっとPCやスマホでFXをチェックできるのか、夜にならないとチェックできないのか、もっと長い目線で1週間単位でポジションを持ちたいのか に応じて、自分がメインでトレードする足に戻ります。
これは本当に人それぞれで正解はありません。
自分は、例えば今が朝10時で、夜くらいまでで利益確定したいと思っている(つまり、12時間くらい)で考えているときは、1時間足や30分足をチェックして買うか売るかを決め、10分足でエントリータイミングを計ります。
もうちょっと長い目線でトレードするときは、日足や週足を中心に買うか売るかを決めて、30分足や15分足でエントリーのタイミングを計るようなイメージです。
この3ステップにより、まずはチャートだけで大まかな自分のビューを育てたうえで、そこから様々なテクニカル指標を当てていきます。
世の中には本当に多種多様なテクニカル分析手法がありますが、原点はチャートです。
まずはチャートで相場観の7割を育ててから、残りの2割をテクニカルで補強して、最後の1割が勇気 というようなイメージで、マーケットに対峙するように心がけています。
次回は、テクニカル分析について。おすすめのテクニカル分析指標を紹介します。
テクニカル分析1 チャートは何を見る?チャートの種別の選び方
今回は、テクニカル分析の第一歩、チャートの選び方です。
私は、トレーダーが最も大切に扱うべきものは、チャートだと思っています。
もちろん、ファンダメンタル分析も重要ではありますが、トレードに使えるレベルのファンダメンタル分析を、私を含む”素人”が行うことは困難です。
ですので、私もトレードをする際に、大きな経済の流れ、景気、様々な経済指標等を参考にすることはありますが、いわゆるアナリストのレベルでこれらを解釈し、チャートの右側を照らすものとして使うことは難しいと思っています。
一方で、日々、一瞬一瞬世界中のどこかで取引された「結果」が集約されているチャートには、その時のファンダメンタルズも、テクニカルも、すべての情報が「結果」として反映されています。
チャートというのは、ぱっと想像できるものでは株価の推移を折れ線グラフにしたものでしょうか。以下のようなものです↓
しかし、チャートの世界は極めて奥が深く、またその手法には正解はありません。
トレーダーが100人いたら、100とおりのチャートの使い方があると言っても過言ではないでしょう。
本稿では、いち職業トレーダーである私の考える、チャートを見るときの「ポイント」をお伝えしたいと思います。
【チャートの見方4ステップ】
1.チャートの種別を選ぶ
2.「足」の長さを選ぶ→変化させていく
3.テクニカル指標を当ててみる、レジスタンス/サポートラインを引いてみる
4.「ひっくり返す」
順番に解説していきます。
1.チャートの種別を選ぶ
チャートは、大きく3つの種類を覚えましょう。
まずは、同日の日経平均株価のチャートを、それぞれの表示形式でキャプチャしました。画像で見てみましょう。
③バーチャート
同じ「日経平均株価」を表していますが、見た目はだいぶ異なります。
結論から言いますと、②のローソク足 を使うようにしましょう。
以下、一日単位で値をプロットしたチャート(いわゆる「日足」)の前提で読んでください。「足」については次の記事で紹介します。
それぞれの特徴は以下のとおりです
②ローソク足チャート:毎日の「始値、日中高値、日中安値、終値を1本のローソクで表し、色で価格上昇/下落を表したもの」
③バーチャート:毎日の「始値、日中高値、日中安値、終値を1本のバーで表したもの」
②ローソク足を選ぶ理由は至極単純です。最も情報量が多く、最も見やすいからです。
①ラインチャートは、日々の終値しか表現しておらず、データが不足しています。その日、最大でいくらまで買われた(価格が上がった)のか、どこまで売られた(価格が下がった)のか、開始から終了にかけて上げたのか下げたのか。こうしたデータが得られません。
②ローソク足と③バーは、得られる情報量はほぼ同じですが、色による見分けというファクターで②ローソク足が有利です。
その日の始値より終値が高かったのか、安かったのかで色分けがされることから、チャートをぱっと見ただけで上げてるのか下げてるのかが一目瞭然です。
また、「ローソク足パターン」というテクニカル分析手法が発達しており、そうした分析を使える意味でも、ローソク足を選んでおけば間違いないと思います。
少し長くなったので、ローソク足チャートの具体的な見方と「ローソク足パターン」の紹介は次回以降に。
要約:チャートはローソク足がベスト!
このブログでは
こんにちは。
私は、現在とある企業でトレーダーとして勤務しています。メインで扱うプロダクトはコモディティですが、そのヘッジの一環として、時にはSpeculation所謂投機として為替の取引も行っています。
今、世界を動揺させているコロナウイルスの余波は、私のところにもやってきており、しばらく在宅勤務を続けています。
もちろん在宅で仕事をしているわけですが、通勤時間も無くなり、少し時間に余裕が出てきたことから、このブログを開設し、個人投資家の皆さんに、トレーダー的な目線やテクニカル分析の指標等をお伝えしていければいいかなと思っています。
コモディティは個人投資家にはハードルがどうしても高いです。個人としてやるなら、私は株か為替をお勧めします。
なので、このブログでは、主に為替(いわゆるFX)関連の情報をシェアしていきたいと思います。
肩肘はらずに、フラットな心で、マーケットと向き合う楽しさが少しでも伝われば幸いです。よろしくお付き合いください。