ふぉれおログ

某社で現役トレーダーやってます。トレーディングの知識と、子育てに関するあれこれ等を記録していきます。

20200605 雇用統計プレビュー

おはようございます。

 

今夜は米国雇用統計です。米国雇用統計は、FXのみならず、各種リスク資産(株、商品(原油など)、ゴールド etc...)の価格に大きな影響を与える、月に一度のマーケットのお祭りです。

 

米雇用統計とは

米雇用統計とは、米国労働省(U.S. Department of Labor Bureau of Labor Statistics)が毎月発表する、米国の雇用情勢を調べた景気関連の経済指標の事です。全米の企業や政府機関などに対してサンプル調査を行い、10数項目の統計が発表されます(失業率、非農業部門就業者数、建設業就業者数、製造業就業者数、小売業就業者数、金融機関就業者数、週労働時間、平均時給など)。雇用情勢の推移は、個人所得・個人消費などにも関係し、また今後の景気動向にも大きな影響を与えます。この統計の中でも「非農業部門就業者数」と「失業率」の2項目が特に注目されていて、FOMC連邦公開市場委員会)の金融政策の決定にも大きな影響を与えると言われています。FXにおいては、最大の経済指標と言われており、数字の推移に関係なく変動する場合も多く、イベント化していると言えます。

 https://info.finance.yahoo.co.jp/fx/marketcalendar/detail/9031

 

トレーディング会社のトレーダーや、自宅でトレードをしている個人投資家の多くが、そこで発表される数値を今か今かと待ち構え、その結果で一喜一憂し、ポジションを取ったりクローズしたりしています。

 

雇用統計で発表される数字の中でも、特に重要なのが「非農業部門就業者数前月比(いわゆる”NFP(Non-Farm Payroll)”」ですね。

 

新型コロナウイルスの影響は、米国での大規模なレイオフ(不況による解雇)を招き、このNFPの数字が過去類を見ないレベルで大きく下がりました。

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NFP


どうですか。2009年のリーマンショックと比べても、今回の新型コロナウィルスの影響がいかに大きいか、とても良くわかると思います。

 

これは、今回の新型コロナウィルスが伝染病であることが影響していると考えています。

リーマンショックは、あくまでもいち金融機関の破綻によって引き起こされた、連鎖的な金融危機とそれに伴う不況でした。したがって、旅行業、観光業、飲食業、小売業等が、直接的に致命的な打撃を受けるケースはあまりなかったものと思います。

 

一方で、今回の新型コロナウィルスは、伝染病であるがゆえに、ロックダウンに象徴されるような「経済活動そのものをすべて止める」ことが必要となりました。

これにより、金融業のみならず、世界中のあらゆる業種が苦境に立たされたわけです。それが、このNFPの数字に良く現れているんだと思います。

 

前回(5月発表)のNFPは-2053万人でした。

本日夜発表のNFPは、市場関係者の予想は-750万人になるとみられていますが、この予想値と実際に発表された数字のズレによって、リスク資産が買われたり売られたり、またドルが売られたり買われたりするわけです。

 

本日夜、日本時間の21時30分に発表されますので、証券会社に口座を持っている方はFX取引ツールで、持ってない方はヤフーファイナンス等で、発表された瞬間の為替相場の大きな変動を見てみてください。

世界中のトレーダーたちが、その指標ひとつで勝ったり負けたりしている、マーケットのダイナミズムに少し触れることができると思います。

 

以上

 

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